インゲンマメを育てよう!たくさん収穫するためにはどうすればよい?


植物の発芽の学習で、インゲンマメの種を使って観察や実験をした人も多いと思います。インゲンマメの原産地は、メキシコ南部、中央アメリカです。日本へは 1654年に隠元禅師が中国(明)から持ってきたのでインゲンマメという名前がついたと言われています。

 インゲンマメにはつるがない品種とつるがある品種があります。つるなしインゲンは収穫するまでの期間が50日程度と短いのですが、収穫期間も短く、一度に実がなってという特徴があります。また、つるありインゲンはこの逆で実がなるまで70日程度と長いのですが、収穫期間も長いという特徴があります。どちらを育てるかは収穫する時期のことも考えて計画を立てるとよいでしょう。(夏休みの間に収穫期間が終わってしまってはせっかく育てたのに食べられなくなってしまいます。)

インゲンマメは暖かい気候を好み、寒さに弱い植物なので、わずかな霜でも枯れてしまいます。ですから、十分に暖かくなってから植えつけることが大切です。また、前の年と同じ場所で育てると病気にかかりやすくなるので、なるべく違う場所で育てるようにします。

植えつける場所が決まったら、種をまく10日位前に堆肥と石灰を混ぜてよく耕します。つるなしでは畝の間は60cm、つるありでは90cmにして、少し高めの畝を作っておきます。

いよいよ種まきです。深さ3cmの穴を掘り、1箇所に23粒ずつ、つるなしは35cm、つるありは45cmの間隔をあけて種をまきます。種は、前日に一晩水につけておくとよいでしょう。発芽したら元気のよい芽を2本残して、異常が見られる芽は早めに摘み取ります。また、摘み取ったあとは、根元に土を寄せてしっかり立つようにしてあげます。また、梅雨の季節が明ける頃には、根元にワラを敷くと乾燥を防ぐことができます。

つるあり品種は、種をまいてから10日もたつとツルが伸び始めるので、支柱が必要になります。支柱の立て方はいろいろありますが、2m位の長さの支柱を図のように組み合わせるとよいでしょう。インゲンマメのつるは、自然の状態では下から見て時計回り(右回り)に巻きつくのですが、人工的に左回りに巻きつかせたら収穫量が2倍になった、という研究をした人がいるそうです。本当にそうなるか、実験しながら育てるのも楽しそうです。

 インゲンマメは肥料をあまり必要としませんが、葉が黄色くなってきたらを根元から15cm離れたところに少しだけ化成肥料を置きます。実がなったら、あまりかたくならないうちに収穫しましょう。とれたてのインゲンマメは、ゆでてサラダなどにすると格別の味わいです。ぜひクラスのみんなで協力して育ててみましょう。

明治図書「理科がもっと面白くなる科学小話Q&A100 小学校高学年編」 200211月 Hideyuki Miura

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